Calendar
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>
PROFILE
NEW ENTRIES

RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
CATEGORIES
ARCHIVES
RECOMMEND
聖家族
聖家族 (JUGEMレビュー »)
古川 日出男
2008年に読んだ小説のベスト。とにかく凄い密度と長さ。すさまじいぞ。
RECOMMEND
悪人
悪人 (JUGEMレビュー »)
吉田 修一
2006年に読んだ小説のベスト(新聞連載をリアルタイムで読んでた)。読むべし。
RECOMMEND
告白
告白 (JUGEMレビュー »)
町田 康
2005年のベスト本
RECOMMEND
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音)
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年デジタル録音) (JUGEMレビュー »)
グールド(グレン), バッハ
あんましクラシックに明るくはありませんが、20世紀に残る一枚だと思います。レクター博士もお気に入り。
RECOMMEND
時をかける少女 限定版
時をかける少女 限定版 (JUGEMレビュー »)

2006年のベスト映画。劇場に5回観に行きました。自分が購入した限定版のフィルムは12日に戻ってプリン食べてるシーンでした。
RECOMMEND
今日の早川さん
今日の早川さん (JUGEMレビュー »)
coco
読書好きは読んで身につまされてみよう。
RECOMMEND
GIANT KILLING(1) (モーニングKC)
GIANT KILLING(1) (モーニングKC) (JUGEMレビュー »)
ツジトモ
Jリーグ好きは読んで損なしのサッカーマンガ。
RECOMMEND
ボーイズ・オン・ザ・ラン 1 (1)
ボーイズ・オン・ザ・ラン 1 (1) (JUGEMレビュー »)
花沢 健吾
主人公田西にとても共感できる私はどうなんでしょうか。
RECOMMEND
ぼくのプレミア・ライフ
ぼくのプレミア・ライフ (JUGEMレビュー »)
ニック ホーンビィ, Nick Hornby, 森田 義信
アーセナル・バカ。本場のサポーターは凄いわ。
LINKS
OTHERS
ブログパーツUL5

カウンターは2006/12/1より設置

Zくん(from デイリーポータルZ)

 
献血と名古屋グランパスが好きな図書館司書の日々(誤変換多数)。
<< マジアカ登校記録 | main | ファンタジーサッカー・第21節 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
おさがしの本は/門井慶喜
門井 慶喜
光文社
¥ 1,680
(2009-07-18)

いわゆる「日常の謎」系の連作短編ミステリー小説です。
この小説の舞台は「市立図書館のレファレンス・カウンター」なのである。
主人公は市立図書館の窓口担当職員(司書資格アリ)。
いわゆる「レファレンス」における本探しの過程が物語の軸になっているという。
そんな舞台立てと内容である時点で、そして公共図書館的ギミック満載の帯。
私のような人間は手にとって15秒程度でレジに向かっておりました。

いやあ、これは…。公共図書館職員としてはあるあるネタもありつつ。業務内容はリアルすぎて苦笑もしばしばである。
レファレンスというのは、利用者の「こういう本を探しているんですが」とか「こういう情報はどこに載っているか」という質問に何らかの回答をする、というもの(物凄くザックリとした説明をすればこうなります)。結果「ありませんでした」「見つかりませんでした」と答えるにしても、とりあえず職員的に万策尽くして、その過程も説明するのが標準的。時として分野の基礎の基礎の書物から答えをたぐり寄せたり、職員の経験と蓄積である程度当りをつけてから物にあたったり…。
そういう過程が作中でそれはまあリアルにかかれております。レファレンスを受けたときの「担当者の思い込み」がミスに繋がるあたりの記述、もう自分を省みて苦笑いしか出ませんでしたよまったく。

そして、主人公は図書館勤務7年目の男性職員。おお、自分ものべ7年目だぞ。親近感。
とは言え、主人公の彼のように時代がかったカッチカチの言葉遣いはできませんが。作中での思いなどは、自分自身が思っていても絶対に言えないようなことが書いてあるような…気もしなくもない。

でもって、物語のもう一つの軸は「公共図書館要不要論」なのである。
市の財政難から「公共図書館廃止論」を持ち上げられ、それを実行に移すべく管理職が本庁から派遣されてくる。その管理職と主人公が論をぶつけ合う、という筋書き。まあ普通に「頑張れ主人公!自分はこんなに論理的な会話できないけど…」とワクワクしつつも情けない気持ちに…。

ちなみに、私がこの物語で主人公が解決する前に答えが分かった質問がありました。「図書館滅ぶべし」のアレですね。途中で「うーんと、アレだな、そうにちがいない」と。当っててちょっと自尊心が傷つかずに済みました。

図書館通いをしてる人、図書館で働いている人なら、きっと楽しんで読めると思いますよー。


続きはもうちょっと突っ込んで(ちょっとマニアックに)ネタバレアリで個人的な感想かいてます。

この作品で「図書館不要論」が持ち出されるけど、流石にそれは極端ではなかろうか、と。
そういう図書館はまだ見た事ないし、夕張だってボランティアさんの運営で廃止には至っていない。
となると「委託」とかのが、もうホントに今の図書館的に物凄くリアルなんですが(「委託」って単語は最終章でチラ、と出てきたことですし)、その辺続編で描いて欲しい。

本庁に行ったところで、あの鼻っ柱を折られた若手議員が汚名返上のために「委託・指定管理」に対して徹底的に研究をする、と。そのための資料を「市長秘書室」に異動となった主人公が「司書」として提供することを求められて、「真面目に答えると戻る場所が無くなるかもしれないけど、職業倫理的には全力で答えなくてはいけない…そもそも図書館が直営である理由はどこにあるんだ?現場に残してきた元同僚達のことも考えたら、どうすりゃ良いんだ!」的な板ばさみになる、とかそんな展開の続編を読んで悶えてみたいのだ(私はMですよええ)。

業界人としては、図書館業界人以外に、もっとこういう「公共図書館の現況」を「面白く」知ってもらいたいものですし、ね。
あと、コレくらい論理的な考えを持てるように、業界人はなるべきです。感情論になればなるほど、現場の外にいる人は冷めてしまいますよ。どこの団体がどうとは言わないですがー。きっと某雑誌で取り上げられると思ってるんですが、志高くして図書館員になった人間の殆どが同じような考えを通過してきたあろう、19-21pの主人公の呟きを、どう解釈するのか楽しみっちゃあ楽しみですなあ。247pのアレも、今の公共図書館の現状を端的にまとめた素晴らしい例えのような気もしなくも無いけど…。

でも。いつも思うんだよね、「図書館の予算」って予算当局からすると削りやすい事この上ないけど、削ったところでそんなに大きな額になるの?ってねえ。
削ったところで地元の議員さんの利害関係者が突き上げてくるでもなし、市民のお金や生き死にに直接影響するわけではないので、滅茶苦茶削りやすい、ってのは分かるんだけどもね…トホホ。つぶしの利かない人材は正規職員として雇用しておきたくない、ってのも、行政当局として考えがあるのはわかるんだよなああああああ。だからって「図書館員なんて食える職業じゃなくていい」って事にされちゃあ悲しいんだよなあ。あ、本の感想とずれたのでこの辺にしておきます。

個人的にツッコミどころは
50万都市で「アンパンマン」が17冊しかない公共図書館、ってのはよほど児童サービスが弱い、もしくはよほどに硬派な選書(キャラクターものの絵本は入れない!とかね)を行っているとしか思えんのですが。50万都市クラスだったら「アンパンマン」がタイトルに含まれているだけの本なら100冊超所蔵してるとか普通?かも。
「児童コーナーの配架や貸出は一般書架よりも骨が折れない」ってのも個人的にはちと違和感。子どもが触るだけに、グチャグチャになりやすいし(特に絵本の書架はすぐにカオス化!)、判が揃ってないから背表紙そろえ辛いし。夏休みは毎日ある種の戦場だよ。

とにかく続編期待!
| 読書 | 05:45 | comments(3) | trackbacks(2) |
スポンサーサイト
| - | 05:45 | - | - |
「おさがしの本は」私もとても面白く読みました。2010年11月27日(土)に群馬県みどり市の笠懸図書館で門井さんの講演会があります。どーして図書館について詳しいのかお話が聞けるかしら?お近くの方は行ってみては!
 
| しろくま | 2010/11/18 10:58 PM |
>しろくまさん

コメントありがとうございます。
へええ!門井さんを呼ぶ図書館さんあるんですねー。私は群馬までは遠いのでいけませんが…。
| Libris | 2010/11/21 11:07 PM |
図書館に詳しくなってほしいのか?

図書館って好きなんだけどなぁ。フィクションとはいえ、
存続の危機とかちょっとあり得ないねぇ。
コストかかるのは解るんですが、地域の様々な文献を収蔵する
管理するという大事な仕事もあるのでは・・・?

そういえば門井さんの新作『若桜鉄道うぐいす駅』
ってのが出たみたいですね。
郷愁に浸れる作品みたいで、意外に評判イイみたい。
ネットで探すといろいろ記事を見かけますよ。
でもびっくりしたのが↓のサイトの様な性格まで分析しちゃってるサイト。
http://www.birthday-energy.co.jp/

ここ数年生き残れるかの正念場とか!!
しかし面白いのは、国語辞典を「あ」から順に読んだとか・・・。
図書館の蔵書も「あ」から順に読んじゃうのかも?。
| 登志緒 | 2012/10/23 10:16 PM |









http://libris.jugem.jp/trackback/1201
門井慶喜『おさがしの本は』
おさがしの本は門井 慶喜光文社このアイテムの詳細を見る 今回は、門井慶喜『おさがしの本は』を紹介します。図書館を舞台とした本探しが中心的なテーマ。後半は、それに加えて、図書館存続か廃止かという話題も入ってくる。主人公は、図書館のレファレンス・カウンタ
| itchy1976の日記 | 2009/12/27 11:45 PM |
vol.26「 おさがしの本は 」門井 慶喜
主人公・和久山隆彦はN市立図書館のレファレンス・カウンターを担当している。カウンターには今日も活字の世界で迷子になった相談者がやってくる。 「シンリン太郎について調べたい」 「一度も本を借りたことのない人が借りっぱなしになっている本を探して欲しい」 など
| L4BOOKS - イラストですてきな小説と出会えるウェブマガジン。毎週月曜日更新 | 2010/01/04 6:04 PM |